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| ■生涯をかけて
アメリカに滞在して3週間、日本のうどんが恋しくなって先日レポートした港街ポートランドの 日本食レストラン Fuji のドアを開けました。オーナーの山本さんはいつものようにカウンターで 寿司を握っておられ、「まいど!」と迎えて下さいました。
うどんは天婦羅うどんと、鍋焼きうどんがあり、天婦羅うどん(10.95$)を頼みました。関西で
天婦羅うどんと言えば、海老天うどんのことで、普通海老の天婦羅が一匹のっかっています。
ここアメリカではどのようなものがでてくるか、わくわくで期待していたのですが、やはり
期待通りのサイズでした。
どんぶりは日本のものに比べひと回り以上大きなもので、ボールに入っているかのようなサイズでした。 だしは関西風で少し甘味がありました。そして天婦羅は海老天が2つと、かぼちゃ、ブロッコリ、 たまねぎ、米国産の大きめのきゅうりが、別の皿に盛られていました。「日本の本物の天婦羅屋では、 ころもをちらさず、うすいころもで魚そのものを食べさせるのだけれど、ここではやはりサイズが 大切なので、ころもをちらしているのです」、と話されていました。 いろいろと話がはずんだのですが、とても印象に残ることがありました。山本さんが40年ほど前、 板前になったころ、自分の給料をすべてつぎ込んでうまい店を研究したそうです。また新人は店で 2〜3年は商品の魚をさわらせてもらえないので、自分の給料で魚を買ってきてさばく練習をした そうです。自分のお金ですから、それは真剣なものです。「今の若い者には、できないでしょう」と 話されていました。日本食レストランを成功させるためには、素材の見極め、仕込み、にぎり、接客、 従業員のあつかい、経営など総合的な経験が要求され、それを積み上げてこられた結果、今日がある ことを感じました。アメリカでリタイアするまで寿司屋を続けられるそうですが、寿司にこだわって こられた40年の経験があるためでしょう、言動のひとつひとつに重みがあり、商品に自信と誇りを 感じました。 最近は日本ですら就職しても、すぐに自分にあわないからと退職する若者が増えているようです。 そこには積極的に自分の適性を追求しようとする姿勢も感じられますが、生涯をかけて打込む ものを決めて、もくもくと取組み成功されている山本さんの姿勢には、他人が動かしがたい "人としての美しい生き方" を感じました。 Fuji Restaurant 29 Exchange Street, Portland Maine 04103 TEL: 207-773-2900 (YOSHI Portland ME, August 30 2001) |
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