![]()
| ■対象が決める価値 (2003年10月18日号) もう30年も前の話になりますが、中学生になったとき、小学校とは違って厚めの教科書を手にして少し大人になったような気がしたものでした。もうその教科書はどこへ行ったか分らないのですが、理科の教科書にこんなことが書かれていたのを覚えています。『この世界の色とりどりのものは一体どのようなものからできているのだろう。それを分解し、さらに分解していったらどこまで小さくなるのだろう。』文章は同一ではないと思いますがそのような内容でした。今まであまり考えたことのない、全く未知な世界のことのような気がし、分解していったら本当にこれ以上小さくならないものがあるのだろうかと、とてもわくわくしました。それが原子というものでした。もちろん今ではもっと小さなものがあると言われています。原子核が中心にあって、その周りを電子が周っているものが原子と初めて知って、草を見ても自分の手を見てもこれも原子からできているのかと、しばらく不思議な気分になったものです。 さて、原子の話となると途端に難しい話だとあきらめ顔になる方もおられるかもしれません。しかし最近は、プラスイオン・マイナスイオンとか活性酸素など健康の分野でもこの原子にかかわる現象のことが言われるようになり、だいぶ身近に感じられるようになってきました。 実はそのプラスとかマイナスを決めているのが、原子核のまわりを周っている電子なのです。原子核にはプラスである陽子があり、周っている電子の数がその陽子の数より多ければ、マイナスイオンとなるし、少なければプラスイオンとなります。この時、物質の性質を決めているのは、実は電子なのです。 また、その周っている電子が高いエネルギーを得ると他の原子と結びつきやすくなります。原子と原子が結びつくという現象は、原子核が一緒になるのではなく、周っている電子が一緒になれば結びつきます。物質の中でもっとも硬いダイヤモンドは、炭素からできていますが、同じ炭素からなる炭と違うのは、それぞれの原子核の電子が隣の原子核とそれぞれの電子を共有することで原子同士が固く結び合っています。あくまでも電子の働きによってなされていることです。実に巧みです。 ここまでの話なら物理を解説した本に載っている話ですが、私はこのことは多くのことを教えているような気がします。 ものごとには主体と対象があります。WHIの基本理念である 『 ホワイハウメッソド ( WHOM : Why HOw Method ) 』 ではそれらの関係を主体・対象の法則とまとめています。この主体と対象と言う存在の最終的な価値を決めるのは、実は対象ではないでしょうか。 例えば夫婦がうまく行くかどうかは大概妻で決まります。仮に多少夫がだらしなくても、妻がしっかりしていれば夫婦は安泰です。親と子どもの場合も、その親子の評判は子どもが決めますし、ある学校のクラスのできは生徒が決めます。対象の立場に立つものはとても重要なのです。 宇宙の背後には、その誕生の動機となったUP(Universe Parents)が存在しています。このUPと人間の関係も主体と対象になりますが、世の中の良し悪しは、UPではなく人間が決めます。その良し悪しが決められるように、人間には自由意志があります。 このように、人間が関わる主体と対象と言う関係と原子の世界における原子核(陽子)とそのまわりを周っている電子との関係はとてもよく似ています。これは、決して偶然ではないと思うのです。なぜなら、その原子を設計した存在と人間を設計した存在が同じだからです。一つの哲学に基づいて設計されていますから、万物を見れば人間が見えてきますし、人間を見れば万物が見えてきます。 対象の重要性ということについて書きましたが、では対象だけで全てうまくいけるかと言うと、もちろんそうではありません。その対象をしっかり繋ぎとめている主体があるから対象が自在に動けるのです。原子の場合は、原子核と言う中心があるのでそのまわりを電子が周ることができます。電子の周るべき位置が決まります。夫婦の場合は、ご主人の変わらぬ愛情があればこそ、妻を繋ぎとめることができ、親の愛情に基づいた教育があるので子どもは成長します。主体あっての対象です。それぞれの目的が違うのであり、主体が偉いとか、対象だから偉くないということではありません。私たちは、主体の立場にも立つし、対象の立場にも立ちます。しかし、一旦位置が決まりその位置の本来の目的が理解できるなら、それに従っていかに価値を発揮するかに取り組むことができます。人間関係の難しさは、それがよく理解できない間で起きやすい問題ではないでしょうか。 メールマガジン編集部 |
|
|
||