■日常生活の中のWHOM(フーム) (68)           (2003年10月22日)

利便性の追求の落とし穴 (HOW・WHYの法則から)


現在の日本は極めて利便性に富んだ社会を形成している。24時間営業のコンビニは至るところに あり、スーパーですら23時まで営業ということがざらである。またネット社会の発展により、家に いながらして、銀行振込、病院の予約、書籍の購入など多くのことが簡単にできるようになった。

しかしながらこのような利便性の追求により、ひとつの落とし穴にはまり込んでいるのが今の日本 社会であるようにも思える。

例えば、以前は夜中に物を買うことはできなかったし、何か調べるにしてもインターネットが無かった ので、辞書で調べたり、図書館に出向いて調べたりということがあった。冬の朝には寒い中、石油 ストーブに火をつけたもので、タイマーつきのエアコンなどなかったわけである。そんな時は仕方が ないと、あきらめることもあったし、忍耐もしたわけである。

ところが現在は利便性の向上により忍耐することが余り無くなり、ほしければいつでも簡単に手に 入れることができるわけである。そのことが逆に物事に対して忍耐強くない社会を形成してしまって いるのではないかと感ずる。全般的に社会が短気で(いわゆる切れやすい)、信じられないような 短絡的な犯罪が頻繁に報道されていることがそのことを示しているのではなかろうか。

では利便性を追求しない方が良いのであろうか? 答えはノーであると思う。利便性の追求と共に 追求すべきことを忘れていることが問題であると思うのである。例えば、科学技術が高度に発達する ことにより人類は原子力というエネルギーを手に入れたが、そのことは核兵器を手に入れたことにも なる。もしも人の理性や愛情というものが低下すれば、核兵器により地球が破滅することも十分想定 される。つまり科学技術が高度化すればするほど、誤った用い方をした時の悪影響は深刻なものに なるわけである。

結局、科学の進歩と共に向上した利便性をしっかりとコントロールして、より社会全体が発展する ような、目的、構想(ヴィジョン)に沿って活かすことが本質であると感ずる。目的や構想が無く、 ただ単に利便性が良くなるだけでは、人間は怠け者になったり、前述の通りうまく行かないとすぐに 短気になったりすると思うのである。

WHOM(フーム)の基本法則のひとつに、『HOW・WHYの法則』がある。これは 「完成は、 まずHOWが成熟し、WHYと一致することによって成される」という法則である。ここにおいてHOW とは「方法・手段」を表し、WHYは「目的・構想」を表す。そしてHOWは0から出発して、1、2、3・・・99を 経て100に至り、WHYと一致することにより完成すると『HOW・WHYの法則』は伝えている。



現在の日本は明らかにHOW(方法・手段)は世界最高レベルの水準に至っている。ただそのHOWを どのようにコントロールし、また活かすかが最大の課題であると思われる。そのためにはまず明確な WHY(目的・構想)を個人個人が考えなくてはならないし、またWHYとHOWが一致するように努力し、 行動して行く必要があると考えるわけである。

- 人生四苦八苦 -


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