■日常生活の中のWHOM(フーム) (64)           (2003年9月6日)

視点のシフト (HOW・WHYの法則から)


物事を分析、解決しようとする時、必ずしもそれまでの常識が通用しない場合が多い。 21世紀に入りあらゆる社会的な問題、例えば家庭や学校における教育に対する自信の喪失、 犯罪の増加・低年齢化、世界的経済の低迷、地球環境問題、頻発するテロ・戦争などが 顕在化してきているが、20世紀までの手法だけでは解決できないように思われる。

このような状況下において、従来の常識を疑い、価値観を逆転して物事を分析、解決する ことが有効になるかもしれない。例えば次のような事例がある。

米国において、至れり尽せりの老人ホームが建設された。ドクターもナースも呼べばいつでも 駆けつけてくれるし、部屋の調度品も最高のものを使用し、食事もすべて準備されていた。 つまり何も心配する必要がない最高の環境と思われる老人ホームであった。ところがその老人 ホームに入所されたお年寄りに異変が起きた。数ヶ月もするといわゆるボケが急激に進んだ のである。

この事例は、私たちが通常正しいと思っている常識が必ずしも正しくないことを示している。 人から尽くされることにより人は幸福を感ずると私たちは考えがちであるが、実は尽くされて ばかりいると人はダメになり、むしろ人に尽くすことによって幸福に至るということである。

WHOM(フーム)が提唱する 12の基本法則 の中に『HOW・WHYの法則』がある。これは、物事の完成は、まず HOW(手段・方法)が成熟し、WHY(目的・構想)と一致することによって成されるという 法則である。例えば医者が医者として患者から信頼されるためには、まずHOW(手段・方法) である医者としての技術を高め、WHY(目的・構想)である医者として患者に対する姿勢 (誠実さ・愛情)に一致させなければならないわけである。HOW(医者としての技術)が あってもWHY(誠実さ・愛情)がなければ信頼されないし、逆にWHYがあってもHOWが なければやはり信頼されないわけである。

そしてこの法則は、すべてのHOW(手段・方法)はWHY(目的・構想)を実現するために あることの重要性を示している。20世紀まではとりわけ経済先進国において、人間社会に おける経済的豊かさの追求にウエイトを置きすぎたきらいがある。即ち、手段・方法である HOWにウエイトを置きすぎて、目的・構想であるWHYを余り見つめて来なかったと感ずる。 そのため、WHYとHOWが逆転していることが社会的問題の原因となっている場面が多々ある ように思われる。例えば、お金のために、人を騙したり、傷つけたりすることはテレビニュースで 毎日報道されている。

様々な問題、課題の分析、解決に行き詰まった時、『HOW・WHYの法則』を思い出して、 視点をシフトすることをお勧めする。

- 人生四苦八苦 -


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