■日常生活の中のWHOM (42)           (2003年1月14日)

経済の基本はもっと単純では
(HOW・WHYの法則、創造の法則と親子の法則から)



水は高いところから低いところへ流れ、温度は高いところから低いところへ伝わり、 圧力も、濃度も高いところから低いところへ向かう。誰しも自然界で何度も経験して いる現象である。

人間社会の現象にもより高いところから低いところに何かが伝わることはごく当たり前に 行われている。知識や経験の多い学校の先生は生徒に教え、スポーツの監督は選手に技と 心を教え、親は子供に自身のすべてを教え、育てる。

自分の身体を考えても、どこかが悪くなるとそこに意識が行き、より元気なところが 弱いところをかばうことがわかる。例えば左手がけがをすれば、右手でかばうように。

一方、経済はモノがあるところから、モノがないところへ流れるのが基本である。また 価格の高いところを目指して、価格の安いモノが流れ込むのが基本である。

しかしながら、ある時はモノの独占が生じ、モノのないところが苦しんだり、また 余りの価格競争(安いモノで競争に勝とうとすること)により経済全体が疲弊したり することもある。

WHOM基本法則のひとつに、 『HOW・WHYの法則』がある。これは、物事の完成は、まずHOW(手段・方法)が成熟し、 WHY(目的・構想)と一致することによって成されるという法則である。例えば医者が 医者として患者から信頼されるためには、まずHOW(手段・方法)である医者としての 技術を高め、WHY(目的・構想)である医者として患者に対する姿勢(誠実さ・愛情)に 一致させなければならないわけである。HOW(医者としての技術)があってもWHY(誠実さ・ 愛情)がなければ信頼されないし、逆にWHYがあってもHOWがなければやはり信頼されない わけである。

そしてこの法則はすべてのHOW(手段・方法)はWHY(目的・構想)を実現するために あることの重要性を示している。つまり前述の人間社会における現象は、単にHOWで ある知識・経験・技を教えるだけでなく、それらのことを通じて何(目的・構想である WHY)を実現するかが重要となるわけである。

では何を実現するのか? やはりWHOMの基本法則のひとつに、『創造の法則と親子の法則』がある。 この法則では、@『科学者』と『ロボット』の関係のように、『原因』である『科学者』と 『結果』である『ロボット』の間に、「知」の観点から落差がある場合は、『創造の法則』で 説明され、A親と子供との関係のように、『原因』である『親』と『結果』である『子供』の 関係には信頼・愛情を中心とした関係があり、そこには落差がない場合は『親子の法則』で 説明される。 WHOMでは人間社会における「本来の」人と人の関係の基本は、 『科学者』と『ロボット』の関係で示される『創造の法則』ではなく、信頼・愛情を中心とした 『親子の法則』であると考えている。

さて経済についてであるが、前述の通り、本来はモノがあるところから、モノがないところへ 流れるのが基本であり、また価格の高いところを目指して、価格の安いモノが流れ込むのが 基本である。これらはモノが不足するところを補おうとする、丁度自分の身体で、どこかが 悪くなるとそこに意識が行き、より元気なところが弱いところをかばうことと同じである。

しかしながら、ある時はモノの独占が生じ、モノのないところが苦しんだり、また余りの価格競争 (安いモノで競争に勝とうとすること)により経済全体が疲弊したりすることは何故発生するのか? それは、「本来の」人と人の関係の基本法則である、信頼・愛情を中心とした『親子の法則』を 忘れた、つまり自分だけを優先するという行為が行われているからではなかろうか。

様々な経済政策が議論されているが、HOW(手段・方法)だけを見つめるのではなく、 WHY(目的・構想)に立ちかえらなければ、如何なる政策も効果は薄れるのではなかろうか。 経済の基本はもっと単純ではないかと感ずる。丁度、飢餓で苦しむ地域には人道的立場から どのようなイデオロギーの違いがあっても助けの手を述べるように、信頼・愛情を中心とした 『親子の法則』に基づく経済運営であれば、モノがあるところから、モノがないところへ 流れ、元気なところが弱いところをかばう、言いかえれば必要なモノが必要に応じて社会を循環 するはずである。WHI(ホワイハウ研究所)のNGO活動は、このような精神に基づき 現在の経済問題についても取組みを進めている。

- YOSHI -


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