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■スタートライン


もきちのきもち  〜ある中学校の保健室にて〜

bP1 スタートライン

リレーのトップランナー達がスタートラインに立つ。
どの顔も意気込みであふれている。
その中に唯一の女の子がいた。

知っているその子に声援を送ろうとしたが、
あまりの張り詰めた様子に、私はそれを躊躇した。
いつものかわいい笑顔ではなくキリリとした表情。

まもなく、ピストルの音。
あっという間に走り去っていった。

トップを走ることになった時の気持ち、引き受けた心意気。
メンバーを見た時の心境、責任を果たそうとする強い意志。
私は胸が熱くなった。

リレーが進み、またその子の出番。
懸命に走っているのが見えた。

体力ができる限り回復するようにという配慮。
トップは彼女で勝負するという信頼。
練りに練り、苦しんだ末のみんなの結論にちがいない。

それぞれの力、事情、すべてをかばい合い
励まし合える仲間に恵まれたこと。
それが友情のスタートライン。

大歓声の中、またピストルが鳴った。
空は水色。さわやかな風が心の中を駆け抜けた。

(もきち)





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