![]()
| ■長崎園児殺害事件(2)
(2003年7月9日号)
既に報道されているように、長崎で幼児が連れ去られ立体駐車場から突き落とされて殺害された事件の犯人が「補導」された。犯人は12歳の少年であることが判明した。14歳未満の少年には刑事責任が問えないため、補導となった。 神戸の事件の時にも14歳の少年の犯行にショックを受けたが、今回はそれよりも若い中学生になったばかりの、あどけなさの残るであろう12歳の少年の犯行である。日ごろの本人の様子などについて少しずつ明らかになってきているが、どうしてもなぜそのような行動を取ったのかやるせない気持ちになる。 普通なら家庭で食卓を囲む夕方の時間帯に、一人で外に出ていいっていることも何か不自然な家庭環境を伺わせる。「後悔している。ごめんなさい」と言い始めているようだが、そのような気持ちを持っているのになぜ残忍な殺害を挙行したのか悔やまれる。この中学には非難や中傷する電話・ファックスが流れつづけているそうだ。このようなことになったのは、本人が悪い、親が悪い、学校が悪い、地域が悪いと切り捨てることは安直だと思う。 その中学生の通う学校の校長先生が、全校生徒を集めて「人の命は地球よりも重い」と命の尊さを改めて伝えたと報道された。同感である。しかし、真の意味でそのような教育は家庭で、あるいは学校でなされてきただろうか。多くの人の間では、やはり他を犠牲にしてでも、あるいは利用してでも自分の欲望を実現していくべきだという意識が一般化しているように思う。そのような多くの人の意識が、底辺となって今回のようなピラミッドの頂点となる一つの事件を起こしてはいないか。私たちは全く関係ないと言い切れるだろうか。自分の周りからそのような事件が絶対に起きないと誰が言い切れるだろうか。 少年法の改正も賛否の議論が始まりつつあるようだが、法律で対応できるのは基本的には起きた結果に対してであって、解決への効果は小さい。真の解決は、「地球よりも重い」命を持った人間の尊厳を育てていく、真正面に向き合った地道な教育からしか生まれてこないのではないだろうか。 (す) WHI(ホワイハウ研究所)では、社会の様々な問題・課題を解決するために必要なことは「人間教育」、 とりわけ「人格教育」と考え、全国各地でセミナー、講演会、各種イベントを通じて人と人の懸け橋と なることをめざしています。ささやかな運動ですが、ご関心のある方はぜひご参加ください。心より お待ちしております。 |
|
|