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| ■ODAは何の為に、誰の為に?
(2002年2月18日号)
特定の国会議員による外務省への関与問題が連日報道されている。発端は、日本で行われたアフガン 復興支援会議に当初参加が決まっていたNGOが出席を拒否され、そのことに関して外務大臣が、特定の 国会議員による圧力があったことを公言したからであるが、実はODA(Official Development Assistance :政府開発援助)が背後にあることを見落としてはならない。 ODAは政府が開発途上国に対して行う援助で、インフラ、経済開発、教育、医療・福祉等の向上を通じて、 国民の生活向上に役立てることを目的としているが、軍事的手段や資源を持たない日本にとっては、 重要な外交政策手段なのである。ODAの政府全体予算、9,106億円(平成14年度)の内、約59%に あたる5,389億円が外務省のODAとして使用される。これだけのお金と権力を持っていれば、当然その 恩恵を受けようとする人々が群がるのも無理は無い。 ODAを「援助」と受け取れば聞こえは良いが、実際は「国外公共事業」と言えるであろう。例えば、ある 途上国で行われているODAの場合、学校、病院、道路等の建設事業が行われている。入札は当然日本企業で、 プロジェクトに応じて様々な企業が関係している。政府としては、途上国や国際社会に対し、「援助」で あることをアピール出来るが、企業としては当然ビジネスで行っている。国会議員の中には、各国毎に 二国間の友好推進議員連盟があり、企業は加盟議員や関係省庁に影響力を持つ議員に対し、政治献金を行う。 国内の公共事業と構図は全く同じである。外務省のODAからはNGOに対する資金援助も行っているが、企業と 違い政治献金等自分にとって利益にならないNGOは、族議員にとってはどうでもよい存在であり、今回の ような政治的圧力が働いたと考えられる。 ODAによって開発途上国に役立ち、国益、企業の利益、税収アップに繋がれば何も言うことはない。問題は 何の為、誰の為のODAなのかというポリシーを持つことと、財源は国民の税金であることをもっと認識 すべきである。「私が建てました」、「税金を集めているのは俺だ」と、ODAを自分の名誉や権力、利益に 利用する国会議員も居るが、本来は「国家や国民のお陰で、素晴らしい援助が出来た」と言うべきでは ないだろうか。また外遊に行くなら、自分をアピールするのではなく、国の援助をアピールして国益を守り、 日本の援助が正しく使われ、効果的に利用されているかどうかをチェックすべきではないだろうか。国民の 税金が、個人の名誉、権力、利益の為に利用されて良いのだろうか?ODAは何の為に、誰の為に行うのかを 見直す時に来ているのではないだろうか。 (Vic) |
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