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| ■マイカルと民事再生法 (2001年9月19日号)
経営再建中であった大手総合スーパー「マイカル」が、先週14日に東京地裁に民事再生法の適用を申請していたが、18日付で民事再生手続きの開始決定を受けた。今後、再建計画案を裁判所に提出し、債権者集会での再建計画案の可決後、再建に取組むことになる。 2000年4月1日に施行となった民事再生法は、企業などの倒産処理を迅速に実施すると共に、倒産に伴う資産の劣化や従業員の離散を最小限にくい止め、企業の早期の再建を促進することを主目的としている。 民事再生法は、従来の "再建型" 会社倒産処理法である「和議法」、或いは「会社更生法」に比較して以下のような特徴があるとされている。 @このままでは経営が完全に行き詰まるかも "しれない" という早期段階で申請できる。 A法的手続きが迅速である。 B債権者による債務者財産の強制執行が制限され、再建に必要な資産が保護される。 C債権者が再建計画に係わることができる。 D裁判所により再建計画が厳しく監督される。 E現経営者に再建計画を実行させることを認めている。 要するに、企業には社会的責任があり、再建がもし可能と見込まれるのであれば、企業活動に係わる人々(ステークホルダー:従業員、銀行、株主、債権者等)にとって、すぐに会社を清算してしまうより、再建を目指すほうが有利という発想がある。また一度事業に失敗した場合でも、再起の可能性を最大限にするという法的インフラという側面も有している。 しかしながら、実際は事実上倒産しており、そのように到った時代的・社会的背景、また会社の歴史があり、民事再生法で会社が容易に再建できるはずがないという、批判的な意見も多い。 さて法律の詳細は専門家に譲るとして、「サティ」、「ビブレ」、「マイカルタウン」など全国に200店舗に及ぶ事業を展開し、パートを含め従業員は6万人にも及ぶマイカルではあるが、今後1兆7千億円にも及ぶ負債を処理し、再建できるのかは、現時点では誰にもわからない。金融などを除く一般事業の倒産では「そごう」グループ(1兆8千億円)に次ぐ規模であるため、再建の道は容易ではないことはたしかだ。 マイカルが民事再生法を申請した後に、よく家族で買い物に行く近所の「サティ」に行ってみた。雰囲気は特段以前と変わりないようにも思えたが、一部陳列棚からいつもある商品がなくなっていたり、従業員の表情もどことなく元気がなさそうにも見えた。今後提出される再建計画を最初から信用しない業者は、品物を卸すことを取り止めたのであろう。 会社の社会的責任について強調されるようになって久しいが、会社とて時の流れの中にあり、また生きた "人の組織" であるため、常に好調ということはあり得ないであろう。現在好調でも、いつかは事業から撤退する決断も必要になるかもしれない。経済・経営環境が厳しい昨今の状況を鑑みると、会社を舵取る責任がある経営層の役割と責任は今後ますます注目されてゆくであろう。大企業であればあるほど、多くのステークホルダーの夢と生活がそこにあるからだ。個人的には以前からずっと慣れ親しんできたマイカルグループには、再建に向けて大いに健闘して頂きたいと願う。 (YOSHI) |
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