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| ■ヒューレット・パッカードによるコンパック買収 (2001年9月6日号)
世界第二位のコンピューターカンパニーヒューレット・パッカードと世界3位のコンパックの合併が発表された。 株式の比率により事実上ヒューレット・パッカードが買収したことになる。合併の理由は、人員削減を中心に コスト削減を図り、収益率を上げることと規模拡大によって市場占有率を上げ、21世紀の市場の主導権を握る ためらしい。合併によって両者併せて売上げで800億ドル(9兆5千億円)とも900億ドル(10兆7千億円) とも言われる世界最大級のコンピューターカンパニーが誕生することになる。 世界の最先端を行き、経済の牽引役として期待されて来たIT産業が急降下し、今やリストラの最先端を行く 分野になった。原因は、各企業が急激な需要増を見込んで過大な設備投資をし、期待した投資家がさらにそれに 拍車を掛けた。しかし、IT関連の需要は過大な設備投資に見合うほどは伸びなかった。そして、妄想であったと 気付いた投資家たちは、一気に株式を売りに出す。IT関連の株価は急降下し、各企業は投下資本の回収不能状態に 陥った。所謂"首が回らない"状態に陥った訳だ。 何度同じ過ちを繰り返せば気付くのだろうか? 世界大恐慌、ブラックマンデー、平成バブルなど過去に教訓と すべき出来事は、枚挙に暇がない。そして判を押したように今度は合理化である。多くの企業経営者は、このような サイクルを半ば肯定しているふしがある。 今回、ヒューレット・パッカードとコンパックは、合併という選択をした。一般的に合併する理由は幾つも あるだろう。お互いの企業カルチャーが合致し合併する場合や業務補完を目的にしたもの、また、上記のように 余剰人員削減や市場の占有率を高め、主導権を握るための合併など様々である。逆境に陥った時に次に打つ手の 良し悪しが悪循環から脱却出来るか否かを左右する。そのためヒューレット・パッカードとコンパックは、 合併して人員削減という選択をした訳であるが、果たしてその結果は如何なものだろうか?・・・ 1929年、ウォール街の株暴落に端を発した世界恐慌に巻き込まれ、売上げが半減した松下電気産業の 創業者故松下幸之助さんは、役員が人員削減を叫ぶ中、就業時間を短縮し、従業員全員に仕事を分配 (ワークシェアリング)し、給与は一切下げなかった。そして、感動した従業員は幸之助さんを中心に一丸となり、 在庫を一掃、危機を脱した。伝説的な話しである。今こそ求められているのは、経営者の人格であり、リーダー シップである。そして、経営者の人格が企業人格となり、その土台に立った経営者と従業員相互の信頼関係である。 そのような企業風土を持ったカンパニーがカンパニーたる所以ではないのだろうか? 危機に直面した時、平時の経営者の日常が物を言うことを一言付け加えておきたい。 (TARO) |
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