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■IT関連企業のリストラ (2001年9月6日号)
日米のIT関連企業のリストラ策が出そろってきた。携帯電話の低迷を受けて、海外ではモトーローラの2万2500人、
エリクソンの2万2000人を筆頭に、国内企業では東芝の1万8800人、富士通の1万6400人、日立の1万4700人が目立つ。
それを対従業員割合で見ると国内では、数%から10%ぐらいまでだが、先のモトローラは15%を越える。各社の
コメントを見ても、「構造不況」のことばが見える。
資本主義経済では需要と供給のバランスで価格が変動する。当然、需要よりも供給が過剰になると、価格が下がる。 市場規模が大きければ、参入する企業も多く、供給が過剰になると価格が下落する。かつてノウハウの塊であった IT産業も製造装置の発達でそのノウハウが装置の中に入ってきている。装置を買い揃えれば、以前よりはかなり楽に 製品を製造することができるようになった。その結果、出来上がってくる製品に各社の差異がなくなってきている。 もともと日本は種となる技術はないが、一旦それを海外から手に入れると競争力のある製品に仕上げるのが得意 だった。そのノウハウが装置に組み込まれていったが、それを資本力で買い揃えた、後発の韓国、台湾に追い つかれ、追い越されている。かつてのお家芸だけではこの不況を乗り越えられなくなっていると思う。 こんな中でも、そのノウハウを入れた装置そのものを造っている産業はこの不況の影響が弱い。それこそ装置を 買ってきてもそんな装置はできないからだ。多くの研究開発費と長い時間がかかってきて築きあげている業界には それなりのものがある。 製品は材料を加工して、付加価値をつけそれがユーザーから喜ばれるので売れる。その付加価値に対してユーザーは お金を払う。安くして、安いんだからという理由で強引に売るのは、本来のビジネスに反していると思う。相手から 返ってくるものがあって物事は完成する。 リストラは、ただカットすることではない。次への飛躍のために一旦は立ち留まるように見えるが、新しい価値創造を できるリストラ(=再構築)でなければ意味がない。企業は儲かるIT産業に莫大な投資をしてきた。そこに果たして きちんとした哲学があったか。そして、今この不況を前にして今度はそれをカットするだけでは、あのはじけたバブルと 同じことになってしまう。 どのような哲学でリストラに臨もうとしているか。不況を脱し、健全なビジネスを創っていくためには、新しい価値の あるものを、オリジナリティーのあるものを造り出していかなくてはならない。そのようなリストラを望みたい。 (す) |
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