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●出張見聞記(4) ドイツ編 「レストランにて(2)」 (2004/4/15) ドイツでは日曜日、お店は閉店が義務付けられている。特別な観光地などでは許可されているところもあるが、日曜日開いているのは、ガソリンスタンドとレストランぐらいである。従って、レストランは昼から盛り上がっている。 創業が数100年にもなるその地元料理レストランも昼近くになると混雑してきた。久しぶりに会う人たちもいる。待ち合わせの人たちが入ってくるたびに、片手で抱き合って頬をくっつける方式の挨拶をしている。4人で待っていたところへ、2人がやってくると順列組み合わせで8回の「挨拶」が必要でそのテーブルの周りはその人たちの小さな移動で渋滞した状態になる。これもほほえましい。 犬を連れて入っている人もいる。よく訓練されているのだろう。テーブルの下でおとなしくしている。じっとご主人の食事の終わるのを待っている。たくさんの食べ物の匂いという誘惑の中でじっと無関心を装っている。 そんな中、一組の老夫婦が入ってきた。教会のミサの帰りだろうか。黒いコートを着ている。席に着く前に、ご主人が奥さんのコートを脱ぐのを手伝った。そこまでは、よくあることだと思ってみていたら、今度は奥さんの方がご主人のコートを脱ぐのを手伝い、近くのコートかけにかけてあげた。いつもやっていることなのだろう。とても自然である。これもほほえましく思えた。 このレストランは、数100年の間変わらぬこのような光景を見続けてきたのだろう。変ったことと言えば、ドイツにも携帯電話の波が押し寄せ、このレストランの中でも小さな画面を見ながら指で一生懸命何かを入力している人がいることぐらいである。しかし、ここで見ている限り、人と人とのコミュニケーションはまだまだ直接のふれあいがメインである。IT技術もすばらしいものであるが、コミュニケーションの基本は人と人とが直接ふれあうことにある。IT技術はそれを支援してくれるものでしかない。 しばらくして、先ほどの老夫婦がコートを今度はお互いに着せてあげ、寄り添うように出て行くのを見守りながら、これらの光景が今後も続くようにと心の中で思った。 (wa) |
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