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●出張見聞記(4) ドイツ編 「ホテルの朝食」 (2004/4/3) 滞在した1ヶ月間、朝食は全く同じメニューだった。見事に同じだ。パンが3種類、ハムが4種類、エメンタールの薄切りチーズ、それにジャムが3種類。これらは何でもパンにはさんで食べる。コーンフレーク、ジュース2種類、牛乳、カップヨーグルト3種類。それに鶏の形をかごに入ったゆで卵。ゆで卵はスタンドに立てて、上の方を剥いてスプーンですくって食べる。それらを適当にとっていると給仕のおばさんがやってきて、コーヒー?紅茶?と聞きに来る。私はいつもコーヒーを頼んだ。毎日同じ質問をしていたが、さすがに1週間したら黙ってコーヒーを持ってきてくれるようになった。 メニューは、たくさん種類があって楽しみのように思ったが、さすがに毎日全く同じで変化はないものかと期待したこともあった。唯一変化があったのは、ゆで卵の数だった。これを見ると今日どのぐらいの滞在者がいるかわかった。50人以上も入れるダイニングであったが、最初のころは一人のことが多かった。時差ぼけのせいで早く目が覚め、7時前に朝食についていたせいもあろう。 あるとき、初めて何人かのビジネスマンと見られる人たちがテーブルに着いていた。ダイニングでは、知らないもの同士でも挨拶するのがこちらの礼儀である。「モールゲン!」と言って入っていくと、ほとんどの場合反射的に相手からも、「モールゲン!」と返ってくる。顔をあわせ多少首を縦に振る。どちらでも出て行くときには、「ヴィーダー・ゼーン!」と言って出て行く。とにかく挨拶の多い文化である。会うたび、別れるたびに挨拶しなくてはならない。大きな都会のホテルではそうでもないかもしれないが、やはりここは田舎なのである。 食後は、小さなポットに残っているコーヒーのお替りを飲みながら、散らばったパンくずを少し片付けた。日本でいわゆる食パンと言うのは、イギリス式である。ドイツ式はあのフランスパンを手のひら大に小さくした大きさのものが主流である。これを上下2つにナイフで切り、その間にハムとチーズを挟んで食べる。ナイフで2つに分けるとき、かなりのパンくずが出る。くずというよりかけらに近い。さらに、その歯ごたえ十分のパンにかじりついたときにも散らばってしまう。慣れてくればうまく皿の上にだけ落とせるが、最初はテーブル一杯に散らばってしまった。日本では「パンくずをいただく」というと本当に粉のようなものをもらうとイメージするのだが、本当はこんなにたくさん、食べ応えがありそうなくらいあるものなのかと感心しながら、集めて皿に戻した。 そんなことをしている最中にも、「モールゲン!」「ヴィーダー・ゼーン!」と忙しいのだ。 (wa) |
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