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●経営者になりましたね (2003/1/13) 先ごろA君が、課長に昇進した。とても頭の回転が速く切り返すのが得意だった。仕事がうまく進まないと、鋭くその原因を突き止め「会社のシステムがわるい。しょうがないなあ」という捨て台詞をよく言っていた。しょっちゅうぶつぶつと言っていた。でも「何か問題か?」と聞けば、「ま、いいです」と言う。そんな彼だった。 先日宴会でA君とその隣に座った彼の部下の会話を聞いていて「ほう」と思った。2人は色々仕事のことについて話しているようだったが、その部下が「Aさん、最近は経営者になりましたねー」と言った部分がよく聞こえてきた。聞いているとA君は一生懸命会社全体のことを考えて行動するように指導しているではないか。私は、立場が変わるとこんなにも言うことが変わってくるのかと驚き、感心した。 会社幹部の会議をステアリングミーティングと言ったりする。会社の方向を決める役割があるからだ。一方社員は、推進力でありステアリング(ハンドル)に対してはエンジンと言えるかもしれない。力を出して苦労しているのがエンジンで、ステアリングは小さな力しか使っていないようにも見える。しかし、車の役割は目的地に安全に正確に到着することだ。そのためにはステアリングとエンジンは協力し合わなくてはならない。
経営者になりましたねと言った彼も、にわかに経営者感覚になった彼も同じ会社の社員だし同じ船に乗っていると言えよう。先日トヨタ自動車労働組合が来年度ベア(ベースアップ)要求の見送りを決定したことを受けて、同社長が「労使は同じ船に乗っている」と発言したと伝えられた。船が浮くか沈むかの時には、経営者も社員もなく協力し合うべきだ。 多くの会社では中間管理職なると、労働組合から退会することになりその保護が得られなくなって、最近では例えばボーナスがそれ以前より減るという現象も珍しくない。「経営者になりましたね」といった彼の方の所得が高いかもしれないのだ。全員が経営者になることはできなくても、願わくは経営者感覚を持って参画したいものである。 (wa) |
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