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■21世紀の企業像 −ヴィジョン(U)−

キーフレーズ:価格競争の先に


価格競争と言えばファーストフード店を連想するが、TAXI業界も熾烈な競争を繰り広げている。 経済指標を見れば日本の景気はやや上向きに転じているとも思えるが、まだまだ80年代後半の バブル崩壊、さらに米国同時多発テロ以降の世界的株安のダメージは大きく、消費マインドは 冷え込んだままである。

TAXIに乗るたびに、「お客さんは増えていますか?」と運転手さんに尋ねるが、相変わらず 状況は厳しいようである。「景気が回復したら、まずは食べ物でしょう。それから衣服とかで、 TAXIは最後ですよ」と答えてくれた運転手さんもいた。

特に大阪圏ではTAXIの顧客獲得競争が激烈で、料金が5000円以上になった場合は5000円 以上については5割引きが当然となっている。当初この料金体系が現れた時、長距離で水揚げが 伸びるのに無謀と感じたが、すぐにほぼすべてのTAXI会社が続いた。さらに、最近では無線で TAXIを呼んでも迎車料金は不要で、お客さんがTAXIに乗り込んでからメーターを倒すと いうサービスまで現れている。

価格競争以外のサービスも徹底されるようになった。運転手さんの挨拶、言葉づかい、無線配車の 電話番号が記されたティッシュを配るといったことによって、顧客のTAXIに対するイメージは 変わりつつあると感ずる。

単純な価格競争であれば、いずれ業界全体が疲弊することになるであろうが、中長期のヴィジョンに 立ち、高齢化社会を迎えている日本において、TAXIの従来イメージである「料金はかなり割高、 運転手のサービス精神も今一歩」から脱皮することができれば、料金が低下したことも、TAXIを 使いたい顧客層の増加によりカバーされることになると感ずる。

- Paris Paris -



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