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■21世紀の企業像 −経営者の哲学−

キーフレーズ:誰のための経営か


これまでもそうであったが、最近有名企業の経営トップの不祥事に関する報道が続く。 ダスキン元会長らの資金を不正供与した特別背任による逮捕。近畿圏では抜群の知名度を 誇りながら4月に民事再生法の適用申請を行ない、その直前に資産隠しを行った和光電気 社長の逮捕。法人税約10億円を脱税した容疑で逮捕された、F1で有名な自動車部品 メーカー「無限」の社長。ジャニーズ事務所と関連会社による約3億5000万円の所得隠し。 さらには企業ではないものの、埼玉県知事の資金管理団体の献金隠し事件で長女の逮捕、 そして知事の辞任。

社会的に知られた企業、団体、自治体のトップであるが故に、結局トップと言っても この程度かと落胆してしまったのは私だけではあるまい。また行き着く先は、お金であり、 自分がかわいい、という状況に何とも情けない。

社団法人経済同友会が2003年初めにまとめた企業トップに対するアンケート調査 によると、国内の企業において不祥事が発生する理由として「経営者」が73.2%、 「従業員」が10.9%であった。つまり企業トップは、不祥事の発生は経営者にある ことを認識している。

現在、国内外で「企業は誰のものか?」ということを定義する企業統治( Corporate Governance )について意識が高まっている。本家本元の米国ですら、エンロン社等の 企業トップの不正が相次いだため、企業統治について見直しが迫られている。

世界的不景気、国際的大競争時代にあって、大手の企業ですら容易に経営不振に陥る中で、 不正な手段に手を染めたくなることは気持ちの上ではわからないでもない。しかしながら そのこと故に、社会的制裁を受け企業が崩壊することも事実である。

さて、スポーツの世界ではフェアプレイが基本であり、八百長、不正手段(反則、薬物使用など) は断固として弾劾される。このような当たり前のことがビジネスの世界ではこれまで行われて こなかった。しかしながら、21世紀においては企業の社会的責任が企業の透明性と共に 追及され始めている。この時代に経営者の立場、会社の舵取りは極めて困難を伴うであろうが、 最終的には経営者の哲学、つまり「誰のための経営か」が明確にならずして、社員、顧客、 債権者など(ステークホルダー)からの支持を得ることは困難であろう。

経営者はお金も、地位も、人も、掌握している。これらが無ければ無いで経営は困難であるが、 あればあったで正しく管理、運用できるかがまた大きな課題である。いずれの場合も、必要なのは 経営者の哲学であり、その哲学が自分と言う限られた視点ではなく、より広範囲な視点、 より長期的な視点に立ったものが最終的に評価されると感ずる。

(YOSHI)





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