| ■記事■ |
|
■21世紀の企業像 −組織文化− キーフレーズ:組織をひとつにするもの 近年の企業経営においては顧客のニーズをいち早く捉え、自社の製品・サービスに反映することが要求 されている。換言すれば目まぐるしく変化する市場環境に対応するためには、経営にスピードが要求 されている。同時進行型マーケティング(リアルタイムマーケティング)というマーケティング手法も このような時代的背景から生まれている。 同時進行型マーケティング: 市場における顧客ニーズの多様化、或いはすばやい変化をリアルタイムで 捉えて、製品戦略、販売戦略に取り入れるマーケティング手法。コンビニにおけるPOS(Point of Sales)システムなどが有名。 経営にスピードを取り入れるためには企業内において迅速な意思決定が必要で、組織の簡素化(ダウン サイジング)、権限委譲、分権化などが重要視されるようになった。ところが、意思決定の迅速化を 狙ったこれら組織運営は、組織全体が経営トップの意向を反映できるのであれば、きわめて効率的な 運営方法となるが、自己の利益、自己が属するグループの利益を優先する場合には、かえって組織全体の 統一性を欠くという点で危険性を孕んでいる。では組織全体の統一性を維持するには何が必要となるので あろうか? 経営者において常に悩みの種となるのは、「如何に組織を一つとするか」、つまり様々な価値観に 基づく個人のエネルギーを組織目標に合わせることにより組織力を最大にすることである。年功序列、 終身雇用制度というある意味では会社の方が雇用される側より力関係が強い時代は、それだけでも 社員を会社に引き止めることはできた。しかしながら年功序列、終身雇用制度が次第に薄れつつある 現代において、経営者は如何に社員を引き止め、そして組織力を最大にするかが深刻な課題である。 組織が中央集権から分権化されるにつれて、また労働市場が流動化するにつれて、組織をひとつに するのは、結局経営トップの「経営理念」に基づく姿勢であり、その姿勢が如何に組織の末端にまで 浸透しているかを示す「組織文化」であると考えられる。「組織文化」の根底にあるのは「経営理念」 であり、その「経営理念」を基に歴代の経営者が中心となって企業内に「組織文化」が築かれるので ある。 この「組織文化」こそが、前述の「組織全体の統一性を維持するには何が必要となるのであろうか?」 の本質的な回答になると考える。 組織文化は一朝一夕に形成されるものではない。"組織"文化という以上は、"個人"の考え方、行動規範、 行動パターンではなく、"組織"に浸透した考え方、行動規範、行動パターンでなくてはならないのである。 つまり相当なエネルギーが費やされて、初めて"組織"としての文化が確立されることが容易に推測できる わけである。またせっかく築いた組織文化が、例えば「物事にいつも懐疑的である」とか、「責任を 他人に押し付ける」といったものであれば、もはや"文化"と呼ぶに相応しくない。 何が組織文化を築く原点になるのかについては、すでに述べたとおり、結局経営トップの「経営理念」に 基づく姿勢である。万事において言えることではあるが、楽をしては何事も大きなことはできず、地道な 努力こそが簡単には崩れ去らない伝統を築き上げるであろう。経営者が自社の「経営理念」に誇りを感じ、 自ら理想と情熱を抱いて先頭を切って実践することにより、社内外が評価する良き「組織文化」が築かれる と思うのである。 (YOSHI) |
||
|
|
||