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■タイトル:21世紀の企業像 −リスク管理−

キーフレーズ:よろこびが動機


現代企業経営においてリスク管理は欠かせない。経営陣にせよ、現場にせよほんのわずかな判断の誤り、 過失が思わぬ社会的批判を呼び、会社の評価を失墜させ、廃業に追い込まれることも珍しくない。

ここ数年の間に日本国内で発生したリスク管理に関連すると思われる事故、事件の例をあげてみる。

●牛乳加工業者における衛生管理不行届きに伴う食中毒。

●核燃料加工業者における作業手順の無視に伴う臨界事故。
(外部から中性子源を供給されなくても核反応が進む状況)。

●病院における点滴、注射、酸素供給等の単純ミスに伴う死亡事故。

●信号確認無視による電車正面衝突事故。

●会社経営陣の無責任な経営・投資による会社倒産。

これらリスクから企業を守るために、あるいは顧客をリスクにさらさないために、これまで様々な ルールが設けられ、システムが導入されてきた。それにも係わらずルールが遵守されないことにより、 またシステムの盲点をついて事故、事件は頻繁に発生している。もともとリスクを防ぐためのルールや システムを導入すれば、ある作業により時間をかける必要が生じる場合が多く、ついつい手抜きを したくなるものである。また近視眼的な発想では、ルールやシステムを導入しても収益に即効性が あるわけでもない。

上記の例を見れば、その場にいた人が "喜んで" 自分の仕事に取組んでいたというよりは、楽をするために 手抜きをしようとしていたり、無責任なことをしようとしていた姿がうかがえる。 WHOM(フーム) ではWHYに相当する部分、すなわち「企業の真の目的」、「個人がその企業で働く真の目的」を述べているが、 その部分が明確になっていなければ、結局「手抜き」、「無責任」に成らざるを得ないと思われる。まず 「目的」が明確になっていて、そして次にその目的が達成されることの「よろこび」が動機となって、 仕事に積極的に取組むことができるようになると思うわけである。「目的」は知的な意味で働くことの動機 となり、「よろこび」は情的な意味で働くことの動機となる。

リスク管理というと人間的な要素(例えばヒューマンエラー)を排除して、冷徹に物事を管理・制御しようと するイメージがあるが、それらに加え、問題の核心は "よろこび" の動機があるか? ということになると思う。 この "よろこび" の動機が根底にあれば、作業のひとつひとつに思いが込められ、周囲の影響まで十分考える ことができるはずである。

本題から少し離れるが、最近の経営学では、会社が「単純に利益をあげる」という観点が見直され、 「顧客との関係を如何に大切にするか」に軸足をシフトしつつある。この顧客との関係を築く場合についても、 結局動機に "よろこび" がなければ、形式的なものに終わってしまうかもしれない。

なお、コンピュータウイルス、自然災害など、企業 "内部" の人間だけでは防げないようなリスクについては、 別な観点から対策が必要なことは言うまでもない。しかしながらこれら対策も、取組む人に "よろこび" の動機 が あれば限りなく有効なものになるに違いない。

それではそもそも「企業の存在意義」、「人がそこで働く意味」とは何か?などについては、本ホームページを 参照されたり、WHIが開催している各種セミナーへの参加をお勧めする。

(YOSHI)





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